消防設備士の仕事(施工管理)

消防設備士の仕事は工事と点検がメインです。

工事は施工管理メインのところと作業するところに分かれます。

点検は点検管理メインのところと作業するところに分かれます。

私は施工管理をしてきましたので、施工管理の仕事を説明します。

 

施工管理の仕事

1. 現場調査、現場打ち合わせ

2. 見積書作成

3. 図面作成

4. 安全書類、作業員名簿等の作成

5. 部材、業者手配

6. 着工届作成

7. 工事前打ち合わせ

8. 現場乗り込み、工事開始

9. 工事中の打ち合わせ

10. 設置届作成

11. 自主検査

12. 消防検査

13. 完成図書作成

 

ざっくりとまとめるとこんな感じです。

人や現場によって作業内容が前後すると思います。

それぞれの作業内容を軽く書いてきます。

 

1. 顧客から直接、もしくはゼネコン、サブコン等から現地調査の依頼を受けます。事前に図面を貰い、ある程度機器の設置位置、個数の拾い出しをします。新築の場合は他業者も入ってきますので、他業者の作業状況と工程、工事の乗り込み時期、工事車両が使えるのか確認します。

 

2. 現場調査の後に見積書を作成します。機器、材料の増減、変更がある場合はその都度見積書を作成して提出します。

 

3. 施工図を作成して、ゼネコン、サブコン等に提出します。施工図に不備がある場合は修正して再度提出します。他の設備と干渉したり、ルート的に無理な場合があるのでよく図面を見て作成します。

 

4. 新築の場合はほとんどのところで安全書類、作業員名簿等の提出を求められます。地方の小さい現場だと出さなくていいところもあります。

 

5. 施工図の承認を貰えたら部材、業者を手配します。手配する前に必ず工事の進捗状況を確認して、乗り込み時期を伝えます。

 

6. 消防設備の工事は工事10日前に消防署に着工届を提出します。着工届の内容は表紙、工事内容、工事箇所、建物の詳細、消防設備の詳細、系統図、平面図、機器図等です。。消防署から工事の許可を貰えれば、そのまま工事に移ります。書類に不備があると消防署から再度提出を求められる場合があります。

 

7. 工事前に打ち合わせを行います。作業内容を説明し、工程通りに進んでいるか確認します。この時に現場の作業者を使用する場合は作業者の置いてある場所、充電箇所、使用できるかも確認します。

 

8. 現場に乗り込み、工事を始めます。工事前に朝礼、新規入場、危険予知活動を行ってから作業を行います。現場監督、元請け会社には必ず挨拶して、当日の作業内容を説明します。

 

9. 建築工事では工程表に基づいて工事を進めるのですが、工程表通りにいくことはほとんどありません。現場監督と打ち合わせをして、作業内容を変更したり、遅れている部分があれば早く進めるようにお願いします。

 

10. 工事の終わりが見えてきたら設置届を作成します。設置届は工事完了後4日以内に消防署に提出する必要があるので、工事完了後に作成すると提出が遅れる可能性がありますので余裕を持って作成しましょう。

 

11. 工事完了後に自主検査を行い、消防設備に不備がないか確認します。検査内容によっては大音量を出したり、設備の作動で怪我に巻き込む恐れがあるので、事前に検査内容を現場監督に伝え、周知します。自主検査終了後、消防署に設置届を提出して、消防検査を受けます。

 

12. 消防検査では消防設備の設置状況、作動状況を確認して、不備がないかを確認します。不備があれば是正を行い、再度検査をする場合が多いですが、軽微な是正内容の場合は写真提出で済む場合も多いです。

 

13. 工事完了前から完成図書の作成を始めます。完成図書は消防署に提出した書類、工事写真、取扱説明書、機器図、保証書等を提出します。

 

現場や工事内容によって流れが前後することがありますが、大体はこのような流れです。

施工管理は現場以外の事務、打ち合わせ等調整作業が多いです。パソコンを使う機会も多いので、図面作成ソフト、エクセル、ワード等をある程度使える必要があります。

消防設備の施工管理をしたい人は参考にしてください。

消防設備士の年収

消防設備士の年収は会社の規模にもよりますが、年収は300万~500万が大半です。

消防設備メーカーで長時間労働をするか、管理職になれば年収は800万~1000万いきます。

メーカーでも未経験採用がありますので、消防設備士になりたい人は受けてみると良いかもしれません。

ただ、採用されたところで大半の人が1年未満で辞めていきます。

理由は様々ですが、建築業界特有の理不尽極まりない仕打ちに耐えられない、土日祝日昼夜関係なく働き続けるのがきついと言ったところでしょうか。

私もメーカーに勤めていたことがありますが、忙しい時は1ヶ月休みなしでした。

年間休日は100日以下のところもあれば、120日くらい休みがあるところもあります。120日くらい休みがあるところはほとんどありません。ほとんどが104日~115日くらいでしょうか。

年収を求めるのであれば、メーカー一択です。メーカー以外はありえません。

理由はメーカーが仕事を取ってくる→施工会社に仕事を振る→業者が作業するという流れがあるからです。

メーカーは仕事を取ってくれば終わりです。一番美味しいところはメーカーが全て取ってしまうので、メーカーより下の立場で給与が良いというのはまずありえません。

年収を求める場合はメーカーに行きましょう。